どうも、おりき( @oriki_ex18)です。
この記事では、
数ある大爆笑必須のおもしろ小説の中から、本気でおすすめできる「笑える小説」を36冊紹介していきます。
- 小笑い
- 中笑い
- 大笑い
の3つの「笑い度」をレベル別に分けてまとめています。
気になる一冊が見つかったら、ぜひ読んでみてくださいね。
あっ、でも「大笑い」の小説は外出中は読まない方がいいかも…いきなり大爆笑したら恥ずかしいですからね。
おりき
【小笑い】おすすめの笑える小説
和菓子のアン
一言でいうと
笑いあり謎解きありの和菓子屋の物語
主人公のアンは太っていることがコンプレックスだが、近所のおばさんに嫌みを言われても愛想が良い女の子。
太っていることが長所になりそうな和菓子屋でアルバイトを始めると、そこには個性豊かな店員ばかりで販売の他にも謎を解いたりもする笑いありの小説です。
ここがポイント!
タイトル通り和菓子が題材になっています。
物語のなかで、季節の和菓子について分かりやすく紹介があることも魅力的です。
主人公の心の中の鋭いツッコみも笑えますが、店員も個性豊かな人ばかりで読んでいて飽きません。
仕事仲間と和菓子にまつわる謎解きもあり読み応えがあります。
和菓子の言葉遊びや昔からの言い伝えも知ることができるのですごく面白いです。
すいか
一言でいうと
くすっと笑えて、愛おしい小説
主人公は銀行に勤める平凡な女性なのですが、同僚が3億円を横領して逃げ出したことをきっかけに人生が変わっていきます。
ハピネス三茶という下宿に住むことになり、そこの一風かわった住人たちと過ごす日々を描いたお話です。
ここがポイント!
文章ではなく会話で進む珍しい形式の小説でとても読みやすいです。
ハピネス三茶に住む住人たちの変人ぶりに笑えます。
そして皆んなの会話の中にしっかりと愛を感じることができます。
何気ないやり取りなのですが、それが尊く愛おしい。
きっと読み終わった人はハピネス三茶の住人になりたいと思わずにはいられないはずです。
この世にたやすい仕事はない
一言でいうと
軽快に読ませてくれるお仕事小説
仕事を辞めた30代の女性主人公が、いくつかの職場を転々とする…というお話。
それぞれの職場で悩んだりもありますが、とにかく文章が軽快で、シュールなんだけどおもしろくどんどん読み進められるお話です。
登場する仕事もニッチなものばかりで面白いです。
ここがポイント!
タイトルや30代主人公・仕事小説というところで、シリアスな内容かと思いがちですが、とても軽快に読み進められる小説です。
職場の人間関係等、主人公が悩む内容に共感できることもたくさんありつつ、重い雰囲気が全くない。
登場人物のやり取りやつっこみが面白いので、単純に楽しんで読み進められるところがおすすめです。
【中笑い】おすすめの笑える小説
ノッキンオン・ロックドドア
一言でいうと
得意分野以外はダメダメなダブル探偵による謎解きミステリー
”不可能”な犯罪を専門に捜査する御殿場倒理と、”不可解”な犯罪を専門に捜査する片無氷雨の二人の探偵が、それぞれの得意分野を活かしながら事件の謎を解いていきます。
ダブル探偵に舞い込む珍妙な事件を描いた本格ミステリー小説です。
ここがポイント!
倒理と氷雨がそれぞれ得意分野の事件を捜査する時の活躍っぷりは凄い。
しかし自身が得意とする事件でなかったときは全くダメで、二人で欠点を補うように協力して謎解きしていくのが微笑ましいです。
読んでいるこっちを謎解き以外でも楽しませてくれる面白さがあります。
さらに二人に関わっていく刑事や依頼人も個性豊かなキャラクターばかりで魅力があり面白いです。
イン・ザ・プール
一言でいうと
登場人物のキャラクター設定や心情描写が秀逸
病院の地下にある精神科で気ままに診察をしている非常識な色白で肥満な医師と、毎回そこに訪れるちょっと変わった精神疾患を抱えた患者達のストーリー。
医師のふざけているよな治療で最後にはどの患者も治ってしまう。
ここがポイント!
運動不足の肥満児で、いわゆるオタク・お坊ちゃんタイプ。
注射されている人を見ると興奮するという性癖の持ち主で、性格も子供じみてわがままでどうしようもない医者伊良部が患者に対しての発言。
ただ面白いだけでなくなんとなく納得してしまう言葉選びが魅力的な作品です。
トラブルクッキング
一言でいうと
料理の爆笑失敗エピソード集
ご飯を炊くだけで家族にまずいと言われるほど料理が苦手な群さんが、様々な料理に挑戦した体験を多数収録したエッセイ集です。
群さんの料理ではトラブルが常に起こり、基本的には成功しないのですが、その体験を面白おかしく綴っています。
ここがポイント!
SNSでよく見る料理の失敗エピソードを文章で体験するような本です。
1つのエピソードが短く、ちょっとした空き時間にもくすっと笑えるのが魅力です。
おはぎを作ろうとした際「もち米を水につけておく」という工程を勝手に飛ばした結果、岩のように固い物体が出来上がったりと、料理が苦手な人にありがちな笑いにあふれています。
料理が苦手な人なら「あるある」として、逆に、普段料理をする人ならハラハラしながら楽しめると思います。
猫語の教科書
一言でいうと
猫の猫による猫のためのマニュアル本
ある日編集者に一冊の原稿が届く。
それは猫が猫のために書いた小説であった。
そこに書かれているのは、野良猫が如何にして良い飼い主を見つければ良いか、そして飼い主を躾けながら居心地の良い環境へと整えてゆくのかが書かれていた。
ここがポイント!
野良猫が猫のためにタイプライターを使って書いた本という設定の面白さと猫視点の文章がとてもユーモラスで思わず笑ってしまいます。
古くから人間は猫をペットとして飼い躾けてきたと思っていましたが、実は猫が人間を躾けて操っているのだと気づかされました。
この本を読んだら猫好きの人もそうでない人でも猫を見る目が変わるでしょう。
陽気なギャングが地球を回す
一言でいうと
強盗犯なのにロマン求めすぎ!
4人の天才で構成される「人を傷つけない」ことをポリシーとする銀行強盗のお話。
想定外の誤算で全てが狂ってしまい、いろいろな事件に巻き込まれるわで、はちゃめちゃなストーリー展開を繰り広げるコメディタッチの小説です。
ここがポイント!
クセのある4人のキャラクターが個性的で最高に面白く一体ロマンとはなんなのか、ということを考えさせられます。
小説の前半で張られている伏線を後半で全て回収し、小気味いいテンポでストーリー展開していきます。
間抜けな強盗犯というだけでなく様々な伊坂ワールドが繰り広げられていて、本当に何回読んでも面白い小説です。
世にも奇妙な君物語
一言でいうと
世にも奇妙な小説
テレビドラマ「世にも奇妙な物語」のような独特な世界観があふれる短編集です。
どの短編も、伏線がちりばめられ非常に奇妙なオチを楽しむことができますが、最後の短編でのこの本の壮大な仕掛けにアッと叫びたくなるような小説です。
ここがポイント!
朝井リョウの若さを活かした、現代の若者や社会の本質を抉るような表現にとても引き込まれていきます。
引き込まれていった先に待ち受けるオチが頭から離れません。
また、実際にテレビドラマ「世にも奇妙な物語」のようなタッチの映像がイメージできる点も面白く、最後の短編には思わずニヤニヤしてしまう仕掛けがあります。
蜜柑
一言でいうと
くすっと笑えて「蜜柑」のように、爽やかな気分になれます!
登場人物は「私」芥川龍之介自身と「娘」の2人。
駅で汽車を待つ「私」の心には、疲労と倦怠が渦巻いていて、そのとき「私」は汽車で、13・14歳くらいの少女に出会うところから物語は始まります。
その娘さんのしぐさを眺めつつ、そのしぐさが、ほんとに面白く、わざわざ見送りに来た弟くんたちに窓から蜜柑を投げ、ねぎらう娘さんの姿がありました。
ここがポイント!
大正時代で現代でも、笑えるときは同じだな感じます。
手軽に読める小説で、面白く笑顔になれる内容です。
疲れ切った日常の生活と不安でどうしようもない気持ちになったら、くすっと笑顔になります。
芥川小説の「蜘蛛の糸」や「羅生門」などと比べて、有名ではありませんが非常におすすめです。
69 sixty nine
一言でいうと
バカバカしいのに泣ける青春小説
高校3年生のケンが、同級生のマドンナの気を惹くために、友人のアダマと高校をバリケード封鎖をします。
その結果、停学処分となるものの、マドンナと接近することには成功します。
停学明けに、フェステバル開催に向けて準備を進めます。
ここがポイント!
村上龍の小説は落ち込む系の話が多い中、本作は笑えるお話です。
それも読んでいる間ずっと、クスクス笑えました。
主人公達のアホすぎる行動が素直で可愛くて、面白いです。
大人になったら忘れてしまった純粋さ、単純さ、素直さ、が素敵だと思いました。
難しく考えるをやめてみれば、毎日をもっと楽しく過ごせる、そんなことを感じさせる物語です。
火花
一言でいうと
芸人の日常・感情が垣間見える
売れない芸人スパークスの徳永がある花火イベントで、客にケンカを売るような漫才をしていた先輩芸人あほんだらの神谷と出会う。
その漫才を見た瞬間、徳永は神谷に惹かれ弟子にしてほしいと頼み込む。
そこから2人の日常が始まる。
ここがポイント!
あるイベントで知り合った徳永と神谷ですが、売れていないとはいえやはり芸人なので、日常的に行われているやりとりがおもしろいです。
独特なやりとりが多くて少し意味がわからないこともあり、「?」となることもあります。
しかし、なんだかその独特の空気が少しずつ癖になっていて気が付くとくすくす笑ってしまっています。
マスカレード・ホテル
一言でいうと
お互いの職種の違いをうまくカバーする連携が魅力的
この作品は人を疑うことを第一に考えるする警察と、人を信じることを第一に考えるホテルマンの全く異なる二人のお話。
連続殺人が起こると推測されているホテル・コルテシア東京で、共に切羽琢磨しながらも事件の真相に近づいていく。
ここがポイント!
ホテルの侵入捜査という設定事態面白く基本はミステリーです。
共に価値観が全く違う二人なので、幾度となく衝突します。
お互いプロ意識が高いということもあって、その衝突する言い合いの意地と意地のぶつかり合いがとても笑えます。
架空OL日記
一言でいうと
バカリズムのOL物語
お笑い芸人のバカリズムさんがOLになりきって書いていたブログを書籍化したものです。
銀行に勤めているOLたちのリアルな日常を描いたものです。
更衣室での上司の悪口や主人公が色々な習い事を頑張る様子などが描かれています。
ここがポイント!
バカリズムさんの独特な世界観が丸出しになっていて、読んでいるとクスッと笑えるところがあります。
OLを経験したこと有る人たちなら誰もが共感できる内容なはずです。
上司の悪口で盛り上がる会話で出てくる一言一言がバカリズムさんのセンスが光っています。
登場人物全員が実際に存在しているようなリアル感がたまらないです。
歪笑小説
一言でいうと
小説に関わる人々を取り巻く笑える連作短編
小説に関わる人々の生活を、ちょっと歪んだ笑いと一緒にお届けしてくれる連作短編。
出版業界にまつわるあれこれを、作家、編集者、読者と言った様々な視点から書き出され、彼らの狭間に発生する歪みが面白おかしく展開されていく。
本文が終わった後の他文庫本の紹介ページまで遊び心たっぷりな、読んだらクスリとくること間違い無しの一冊。
ここがポイント!
小説家、編集者、そして読者……彼らの誰もが小説のために精一杯の努力をしているのに、どこかちぐはぐでずれている。
本人たちからすれば深刻な問題なのだが、こちらからみると可笑しくて仕方が無い。
しかし他人事だと笑ってばかりもいられない。
自分が小説内で書かれている読者になり得るかもしれないとに気が付いたとき、私たちもまた歪みの中にいることを自覚する。
あり得るかもしれないというぎりぎりのラインがユーモアたっぷりに書かれていて、その歪みが癖になる。
夜は短し歩けよ乙女
一言でいうと
リアルな大学生たちの笑える日常を連発してくれる小説
大学生の男性「先輩」と、そのクラブの後輩である女性「黒髪の乙女」によるファンタジー作品。
なぜかプププと笑えてしまうストーリー展開と、次々に繰り広げられていくエピソードがたまらなく抱腹絶倒させてくれる笑える小説です。
ここがポイント!
黒髪の乙女のあまりにも天然&ゆるキャラっぷりが、逆に結果オーライになっていくところ、
先輩はそれに巻き込まれててんやわんやさせられるところが面白いです。
読んでも読んでも飽きることがなく、ページをめくるたび涙を浮かべるくらい笑えます。
ぼくたちと駐在さんの700日戦争
一言でいうと
爆笑青春コメディー小説
ちょっと懐かしい時代の田舎町で繰り広げられるヤンチャな男子高校生と、若い駐在さんが繰り広げる悪戯の攻防戦。
ユーモアと愛情を感じられるやり取りがテンポ良く繰り広げられ、時々ほろっとする恋愛模様が絡んだり…青春時代のアルアルが盛り沢山の小説です。
ここがポイント!
世間がまだおおらかだった時代を背景に、悪ガキ男子高校生と地域の治安を守る駐在さんの人情味とユーモア溢れる悪戯合戦が絶妙です。
登場する高校生はいわゆる問題児なのでしょうが、一人一人が個性的で読み進めて行くと愛おしく思えます。
当然、そんな彼等に恋する女の子も出てくるわけで…高校生の淡い恋愛模様も見所の1つです。
コンビニ人間
一言でいうと
サイコパス的で世の中の「普通」からはみ出してしまう人が皮肉に笑えるお話
コンビニ店員の主人公は子供の頃から普通ではなかった。
周りから「お願いだから普通になって」と言われるなど、違和感を常に抱えるほどに。
そんな彼女がコンビニの店員として働き始め、世の中で自分のしっくりくる場所や役割を見つけた中で起こる出来事を淡々と描いている。
ここがポイント!
人並みとか、普通に、とか中庸の精神を重んじる日本の社会の中で、鬱屈した思いのある人にとって、この小説は笑える点が多いと思います。
特にカップル社会への皮肉のような点が感じられ、ブラックな笑いを誘います。
新人女性自衛官物語
一言でいうと
元陸上自衛隊女性自衛官の作者の体験に基づいた実話
陸上自衛隊に入隊した18歳の奮闘記。
バブルに浮かれる昭和の終わり「変わった仕事がしてみたい」と自衛隊に応募した女子高生が放り込まれた想定外の別世界。
タカラヅカも真っ青の男前班長の下、猛訓練が始まった!同期生イチのちびっこ女子だった元自衛官が描く熱血青春物語
ここがポイント!
文章は真面目に書かれていますが、実際はドタバタ喜劇のような日常です。
男性隊員の前でうっかりスカートのファスナーをおろして服装の乱れを直したら女性班長に叱られたり、
ある日お人形のように美しい女性班長が椅子の上であぐらをかいて鼻をホジホジし始めたのをうっかり見てしまったとか、面白い話が満載です。
図書館戦争
一言でいうと
表現の自由を武力で守ろうとするファンタジー
おっちょこちょいで本好きの笠原郁は、高校生時代に自分を護ってくれた図書隊の人を「王子様」と称し、顔も覚えていない彼を追いかけて自分も図書隊に。
一見口の悪い直属の上司、堂上教官と対立するが、実は「王子様」はその堂上で…
ここがポイント!
郁の「王子様」への勘違いぶりのコミカルさ。
勘違いに気付いた後に繰り広げられる、郁と堂上のコミカルなラブストーリー。
郁と同室の柴崎の見た目も世渡りも完璧な女性ぶりと、だからこその苦悩。
表現の自由はどこまで認めるのがいいのか?それを護るためには時には武力が必要なのか?と考えさせられる、深いテーマ性が魅力な作品です。
なかよし小鳩組
一言でいうと
中年男性の再出発
広告代理店ユニバーサル広告に勤務の杉山にヤクザ小鳩組からの仕事のオファーが来る。
小鳩組のイメージアップのため、また別れた元妻が育てている娘のため、なぜかマラソン大会に出場することになり、一生懸命取り組む様子が笑えて感動する。
ここがポイント!
キャラクターがコミカル。
一緒に働く同僚もキャラが独特で笑えるし、主人公の別れた元妻が育てている娘、「早苗」が特に笑えて可愛い。
ヤクザのために頑張る、という設定も現実離れしていて愉快です。
広告代理店勤務の杉山が主人公のシリーズの一冊だが、このシリーズはどれも面白いのでおすすめです。
王妃の館
一言でいうと
歴史あるホテルで繰り広げる笑いあり、涙ありの人間ドラマ
パリのヴォ―ジュ広場に佇む高級ホテル「シャトー・ド・ラレーヌ(王妃の館)」。
その高級ホテルに宿泊するという売りの2組の団体ツアー。
ところが、経営難の旅行会社が故意にダブルブッキングを仕組んだことから、「光ツアー」と「影ツアー」の2組がお互いの存在を知られないよう滞在する羽目になってしまう。
ここがポイント!
一番の見どころは、何といっても故意に仕組まれたダブルブッキングという斬新すぎる設定です。
2組のツアーがパリのあちこちでニアミスを起こす姿はコミカルですが、どこか旅行会社側を応援したくなってしまうのが不思議です。
そしてツアー客が全員個性的な背景をもっていて、人間味に溢れているため憎めない設定になっています。
登場する場所はほぼパリに実在するため、旅行好きな方にはぜひ読んでほしい1冊です。
恋のゴンドラ
一言でいうと
スキー場で起こる笑える偶然
スキー場での若者達の恋模様を描いた小説です。
たまたま浮気相手とスキー場に来ていた男が本命の彼女とゴンドラで鉢合わせをして、それをきっかけに周りの人物の人生が変化していきます。
偶然が重なってとても笑えます。
ここがポイント!
そんな馬鹿な事あるか?と疑ってしまう場面がコミカルで面白いです。
色んな人の視点で書かれているので、
あの時こういう風に考えていたのかとか、真面目に見えた人が悪者になったり、悪者だと思っていた人が実はとてもいい人だったりと、
場面ごとに全く印象が変わっていく様子がとても面白い作品です。
プリズンホテル
一言でいうと
落ち込んだ時の気分転換として読みたい小説
ヤクザが経営するリゾートホテルを舞台に、主人公の作家や従業員、宿泊客らの織りなす人間模様を描く。
主人公だけでなく、叔父でヤクザの親分、番頭の黒田、黒田と駆け落ちした実母、
主人公に虐げられながらも 激しく愛されている絶世の美女清子、
そのほか支配人や料理長、シェフなど全ての登場人物にそれぞれの物語があり、引き込まれます。
ここがポイント!
『やくざが働いているホテル』が舞台の小説です。
ワケありのお客さんは勿論、働いているスタッフ(やくざさん)にも色々な事情があって、プラス主役の作家とその叔父であり組長である関係もふまえてと…1冊の小説なのに、内容濃すぎです。
まさに愉快・痛快と感じられるストーリーが目白押しな小説です。
ガール
一言でいうと
働く女性は強い!応援団のような作品
働く女性を応援してくれるような内容です。
30歳を過ぎているのに痛々しいファッションをする女性についてなどの描写が辛辣で、かつ笑える表現で楽しく読みすすめることができます。
働いていてぶつかる壁をパワフルに乗り越えていく女性たちが痛快です。
ここがポイント!
奥田英朗さんという男性作家さんが執筆したにも関わらず、女性のファッションについて詳細な描写がありリアルな感じがとてもおもしろいです。
社会人あるあるネタであったり笑える場面も多いほか、仕事と子育ての両立など女性にとって普遍的な悩みについてもしっかりと書いてあるところがとてもおすすめです。
舞台
一言でいうと
そんな選択ある?(笑)自意識過剰は予想の斜め上をいきます
自意識過剰な青年が昔からの憧れであるニューヨークを訪れることから話が始まります。
観光客だと見られることが恥ずかしく本当ははしゃぎたいのにはしゃげない、盗難にあっても初日に盗難にあった人という目で見られることが恥ずかしくて領事館に行けない青年。
ニューヨークでの生活が彼にありのまま生きることを教えてくれます。
ここがポイント!
主人公の青年の自意識過剰っぷりが本当に笑えます。
バッグを盗難にあったときも、この状況でそういう選択肢をする?って思って笑ってしまいました。
ここまで過剰でないにしても、誰にでもこのような羞恥心はあり、どこかしら馬鹿にできないところがあります。
彼がありのまま生きることを見出す中で、読者も様々なことを学ぶことができる小説だと思います。
3匹のおっさん
一言でいうと
必殺仕事人の現代版。ただし殺人は一切なし
還暦を超えた幼なじみ3人が街の様々なトラブルを正体を隠して正していくストーリー。
殺人事件が起こるわけではないが、3人がそれぞれの特技を活かして、かつちょっとした笑いを含みながらトラブルを解決していくところが本当に笑えます。
ここがポイント!
最近の若いものはとよく還暦を超えた方々がおっしゃいますが、そういった還暦を超えた方々が現在の課題をどう解決していくのか、それも人情と笑の中で解決していくのが本当に笑えます。
古き良き時代を知っている方々だからこその解決策を持っているところがなるほどと思わされる小説です。
3人のおっさん以外のキャラクターもなかなかよくできています。
【大笑い】おすすめの笑える小説
キケン
一言でいうと
誰もが愛してしまうであろう熱き男たちの青春物語
成南電気工科大学のサークル「機械制御研究部」、略称キケンが舞台です。
日々巻き起こされるあぶない所業から、キケン=危険として、周囲から(愛されつつ?)恐れられている集団です。理系男子による、男くさくて愉しい青春物語です。
ここがポイント!
登場人物みんなが愛せるキャラクターで、それぞれの特徴もはっきりしているので、推しメンができるかもしれません。
読んでいてハラハラさせられるような彼らの所業ばかりで、スピード感をもって読み進められると思います。
下級生にとって先輩は親しみやすいけれども振り回される、そんな先輩後輩の関係も魅力的です。
読み終わるのが寂しくなる、キケンにはずっと続いていてほしい、と思える作品です。
夢をかなえるゾウ
一言でいうと
怪しい神様が教えてくれる素敵な教え
関西弁を喋るゾウの姿をした神様ガネーシャが突然姿を現し、人生を変えるための方法を教えてくれると言い出す。
普通のサラリーマンである僕がおしゃべりなガネーシャに振り回されつつも、与えられた課題を半信半疑でこなしていく中で、少しずつ成長していく物語。
ここがポイント!
しがないサラリーマンと、その前に突然現れた象の神様ガネーシャとのライフサイクルとハプニングが面白いです。
ガネーシャといえば尊い神様というのが私たちの常識ですが、ここでのガネーシャは関西弁とお笑い芸が堪能で狡賢さとわがままさを持ち合わせた普通のおじさんのようなキャラクターです。
同居しながらの日々のやりとりや神様が与える変化や課題を乗り越える男性の懸命さ、
ガネーシャとの争いが醜くすぎて笑ってしまいますが、最終的に読んでいる自分と照らし合わせて自己啓発になる本です。
オー・マイ・ガアッ!
一言でいうと
ラスベガス人情劇場!
人生どん底の日本人男女二人がアメリカで大金をゲットしようと奮起するお話。
スロットマシーンで史上最高の大当たり5400万ドルを出したことをきっかけに人生が大きく変化していく。
日本の文化論なども垣間見れるドタバタだけど切なくもあるコメディ小説です。
ここがポイント!
まず登場人物の3人の設定に注目してほしいです。
友人に騙された男性とキャリアウーマンから娼婦になった女性、ベトナム戦争の英雄なのに今は見る影もないアメリカ男性…これだけで笑えます。
その3人が協力して一台のスロットマシーンで大金をゲットする流れは愉快痛快です。
笑い笑いと続いて涙もある…とにかく面白いのでぜひ。
バイバイ、ブラックバード
一言でいうと
ジュールだけど、言うこと言ってくれるスカッとした作品
5股をかける主人公星野が繭美に監視されながら、恋人達に別れを告げる作品。
なぜ別れを告げにいくかというと、あの世行きのバスに乗らなくてはならないから。
突然姿を消すのでは恋人達が訳もわからず悲しがってしまうから、という理由で星野が繭美に最後のお願いをしたからである。
ここがポイント!
設定が最初「?」となるのだけど、段々ペースを繭美に持っていかれます。
何もかもが規格外の繭美に圧倒されながらも、浮気ばかりしていた星野への言葉が表裏なくて楽しい。
そして笑えます。
ふてぶてしさが文章から滲み出ているので、自分の中での繭美の想像図が好き勝手に喋り倒します。
その言葉と会話のテンポが最高で声を出して笑ってしまうほど面白い。
浮気癖が治らない人に読ませてあげたい本です。
宇宙衛生博覧会
一言でいうと
コミュニケーション・ブレイクダウン!体調悪化による誤訳の極み!
日頃、指をはじめ身体のあちこちの関節をポキポキ鳴らしている主人公が、マザングという”関節話法”で話す住民のいる星へ、大使として派遣されます。
そこで起こるドタバタ劇を、主人公の動きと会話で描き切った作品です。
ここがポイント!
言語以外を使ってのコミュニケーションの難しさと、”骨の関節を鳴らす”という個体差の出る特徴とを、見事なまでに融合させたドタバタ劇です。
主人公が関節をポキポキ鳴らした後には当然、それの意味する会話が翻訳されて表示されます。
如何せん地球人にはそういう機能が常備されていませんので、段々と危うくなっていき、崩壊の時が訪れます。
謎解きはディナーのあとで
一言でいうと
痛快で面白い本格的ミステリー
お嬢様刑事と毒舌な執事が数々の難事件に挑戦し、鮮やかに解決していくミステリー小説。
ともすれば横道にそれそうなお嬢様の推理と、クールでインギン無礼な執事の的確なアドバイス。
2人のユニークなやりとりが楽しめます。
ここがポイント!
毒舌でムカつくけれど、こんな頭脳明晰な執事がいたらいろいろ頼れそう。
お坊ちゃん警部とお嬢様刑事が迷走するなか、冴え渡る執事の推理力。
扱うのは殺人事件ですが、とにかく明るく華麗に事件を解決していきます。
すべての会話が面白くて、上質のコメディ小説のよう。でもミステリーは本格派です。
元気になりたいときに最適です。
蕎麦ときしめん
一言でいうと
文体を擬しながら換骨奪胎してエスプリの効いたコメディ
短篇集です。
形式としては大真面目な論文の形式をとって理路整然かつ淡々と進むかと思いきや、「私:執筆者」が暴走して「生真面目論文」がトンデモ文化論へと胴体着陸。
日本のパスティーシュの傑作です。
ここがポイント!
笑える、とにかく笑える。
この作家さんの短編はどれも大笑いできます!
文体も含めてとにかく笑える、これは作家の妙技なのでとにかく読んでみてください!
空中ブランコ
一言でいうと
個性豊かな登場人物の笑いを誘うやりとりがリズミカルに描かれる
常識外れの精神科医伊良部がこれまた個性豊かな悩みを持つ患者たちに、伊良部流の処置を施して、まさかの回復を遂げていきます。
一見とんでもない医者なのですが、患者の心の病の本質を捉える力は本物。
それだけに伊良部の言葉は真実を突き、どの話も最後はジーンときてしまいます。
ここがポイント!
精神科医・伊良部のまるで子どものような言動と、彼に対する看護師のマユミさんの絶妙な切り返しが笑いのツボです。
また、精神科の門を叩いた患者さんたちの悩みそのものが、笑える内容で索引を見ただけでも読んでみたくなること間違いなしです。
伊良部先生の処置は実に無邪気な彼流で、空中ブランコで飛ぶシーンは思い浮かべるだけでもおかしくなります。
笑いをこらえること必須なので電車の中で読むのは危険ですよ。
ミッキーかしまし
一言でいうと
明日からの元気をくれる小説
著者である西加奈子さんのエッセイ小説です。
西さんのお酒の席での失敗談や妙に意地を張ってしまった経験などが収録されています。
エジプトのテヘラン生まれ、大阪育ちの西さんならではの独特な考えや貴重な経験について描かれています。
ここがポイント!
今まで読んだ本の中で1、2位を争う程とにかく面白いです。
笑いを我慢し切れず、恥ずかしくて人前で読むことができません。
また、西さんの独特な考えに触れ、ささいなことで悩んでいた自分が馬鹿らしく思え、明日からも頑張ろうと前向きになることができます。
同じように悩む多くの方々に是非おすすめしたい作品です。
読書をするならオーディオブックがおすすめ
読書をするなら『オーディブル』がおすすめです。
目で読む読書とは違い、耳で聴く読書なので
- 運転中
- 通勤・通学
など、いつでもどこでも読書をすることができます。
もし、通勤に1時間かけている人がオーディブルを利用すると
- 1日で1時間
- 1ヵ月で30時間
- 1年で365時間
も通勤しながら読書ができます。
1冊5時間かかる本だとしたら
1ヵ月で6冊分の読書を楽しめるということ。
おりき
これまで
「この時間無駄だな・・・」
と思っていた時間が楽しい読書の時間になります。
今ならオーディブルを30日間無料で体験することができます。
興味のある人はお試し感覚で利用してみてください。
【5分でわかる!】オーディブルを使った感想|評判や口コミ、おすすめ本を紹介!

まとめ
さて、ここまでおすすめの「笑える小説」を紹介してきました。
気になる作品はありましたか?
もしあったのなら、ぜひ読んでみてくださいね。
今後も笑える小説を見つけ次第、どしどし追加していくのでよろしくお願いします。
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